どっしり構えて動かない。「とと姉ちゃん」が今までの朝ドラとはひと味違うポイント。

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あまちゃん以来、NHKの朝ドラを欠かさず見るようになりました。
録画しておいて週末に6本まとめて見るのが至福です。

さて、現在放送中の「とと姉ちゃん」ですが、ストーリー展開が今までの朝ドラのセオリーから外れていることに気が付きました。

もしかしてこれがこのドラマのテーマになっているのかなと思い、得意気に書いてみます。

今までの朝ドラのセオリー

今までの連ドラのセオリー、それは定期的に生活の拠点が変化するということでした。

あまちゃんは、北三陸市と東京。
ごちそうさんは、東京と大阪。
花子とアンは、山梨と東京。
マッサンは大阪・広島・北海道。
まれだったら、能登と横浜。
あさが来たは、京都と大阪と九州。

いずれも大きく生活の拠点を変えることで、ストーリーの大きな場面転換を行ってきました。

とと姉ちゃんの場合

ところが、とと姉ちゃんは幼少期のころこそ浜松ですが、基本的には東京が舞台のままです。都内で引っ越しはしましたが。主人公がここまで定位置でどっしりしている連ドラは僕が見始めてからは初めてのこと。

ではどのようにストーリーの転換を行っているか。
これがテーマの1つなのかと思ったのですが、人との別れです。

星野さんが大阪に行く。
森田屋が弁当屋を閉めて群馬に行く。
おばあさんが青柳を閉めて療養地に行く。
ぐっさんとミッチーが戦争に行く。
鞠子が結婚する。
花山さんと広告の件で仲違いする。
などなど。

いずれも誰かが離れていくことで場面転換が行われます。
特に星野さんが大学の研究室への就職で大阪に行くというシーン、今までの連ドラであれば一緒に行って大阪編スタートとなっているところです。

そして、再会が多い事もこのドラマの特徴です。

再会が多い

一度離れていった人が戻ってくるパターンが非常に多いです。

青柳のおばあさんとは一度離れてまた一緒に生活するようになったり。
森田屋も群馬から戻って洋食屋を始めました。
ぐっさんもミッチーも戦争から戻ってきました。
女学校時代の綾さんや先生(片桐はいり)にも再会しました。
花山さんとは広告の件で一旦離れましたが、また戻ってきました。
星野さんに至っては、東京で再開したのにまた名古屋に行ってしまいました。

いずれも常子がどっしり構えていて、そこを中心に人が戻ってくる構図とすることで、常子の孤高の強さのようなものが表現されていると感じます。
(これに対して最近は妹が「弱みを見せていいのよ」と擦り寄ってくるところがウザい。これ必要だったのかなあ。)

どう締めるのか

さて、別れと再会がテーマになっていると考えると、やはり最後はとととの再会ではないでしょうか。最終回であの世に行くわけにはいかないので、なんらかの仕掛けを使うのではないかなと。思い出の品とか、手紙とか。

放送は9月いっぱい。残り少ないですが、ドラマ全体をどうまとめていくのか楽しみたいと思います。

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