視界にキラキラとしたプリズムのようなものが見える閃輝暗点(せんきあんてん)。人生初MRIで診断してもらいました。

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ここ半年くらいの間でしょうか。
視界に突然、「キラキラとしたプリズムのようなもの」が見える現象が起こるようになりました。全体の形は三日月のような形状。

視界のほぼ真ん中に出現して、キラキラ光るような感じのものが常に居座ります。

具体的にはこんな感じで見えます。画像を作ってみました。
上が普段見える風景、下が症状が起こった時の見え方です。

このようなモザイク状のものがキラキラ渦巻くように動きます

これが発生すると、視界が非常に悪くなり、モノが見えにくくなります。
仕事中に起こると、画面の文字が読みにくかったりでとても不便。

痛みなどは特になく、放っておくと15〜20分くらいで収まります。

この症状が1〜2ヶ月に1回くらい起こるようになりました。

これ、発生するタイミングがよく分からず、いきなり起こることがほとんど。
はじめは画面の凝視のしすぎかな?とか、太陽の反射光などの明るいものを目に入れちゃったかな?程度であまり気にしていませんでした。

さらに、下記のような特徴があります。

・両方の目で、同じようにキラキラが見える
・目をつぶっても目の奥で見える

特に、両方同じように見えるということは、どちらかの眼球に依るものではない…ということは、「像を解釈する部分 = 脳的な部分」に何か起きているのではないか?

詳しく調べてみると、どうやら「閃輝暗点」という症状

もう少し調べてみます。
「視界 キラキラ」あたりでぐぐると、この症状を紹介する記事がたくさん出てきました。

どうやら「閃輝暗点(せんきあんてん)」という症状のようです。
僕の症状とドンピシャでした。

▼閃輝暗点
http://www.ecdl2010.org/teichopsia.html

ただ、あれ?と思ったのが、「キラキラが起こったあとには偏頭痛がやってくることが多い」とのこと。
僕の場合、偏頭痛は来ません。

そして、「偏頭痛が来る場合は問題ないですが、来ない場合は要注意。まれに脳梗塞や脳出血の可能性があります」と物騒なことが書いてあるではありませんか。

急に怖くなり対処法を見てみると、「まずは病院に行け」とのこと。

眼科ではなく、脳神経外科が良いようです。
幸い、ウチの近くに評判の良い脳神経外科があったので、行ってみることにしました。

脳神経外科

気さくな先生で色々と問診されました。

症状を話すと、「たぶん閃輝暗点ですね。色々見てみたいので、MRI撮りましょう」と、脳の検査をすることになりました。

人生初MRIです。
このMRI体験がなかなかに衝撃的だったので、紹介します。

※次の章は僕の個人的なMRI体験記です。ちょっと長いので、興味がなければ飛ばしてください。笑。

人生初のMRI

部屋に入る前に、金属製のものは全て外すように言われます。
ベルトやポケットの中の鍵を全部しまいます。

注意事項に書いてあって驚いたのは、女性のメイクのキラキラにも金属が入っているとのこと。それも落としてくださいとのことでした。

看護師さんがやってきて、金属探知機で全身を最終チェック。

検査室に入ります。

どでかい機械が置いてある広い部屋。
部屋全体に「ずっちゃんずっちゃん…」という繰り返しのリズムの謎の機械音が鳴っています。

「それではここに寝てくださいねー。頭はここです」

指示された通りに仰向けで横になります。
頭をベッドに設置されたケースにすぽっと入れて、軽く固定する仕組み。
さらに、その上からカパッとフェイスガードのようなものを取り付けます。

「機械の中では大きな音がしますが、リラックスして気にしないでください」
「頭は動かさないでくださいね。機械の中では目をつぶるとよいです。目が開いていると、頭が無意識に揺れてしまうので」
「時間は20分ほどです」

20分!結構かかるんだな…

そのときは昼食後で眠かったので、
「寝てしまっても大丈夫ですか?」
と聞いてみると、大丈夫ですとのこと。
しかし、これは後から考えると愚問でしたね。結構大きな音が鳴る機械なので、あそこで寝られる人は相当な達人…。

「気分が悪くなったり、何かあったらこのブザーを鳴らしてください」
と、丸い小さな風船のようなブザーを渡されました。

「それでは頭が機械に入ります。」

ウイーン…。

ドーナツの輪の中に頭が入ります。結構狭い。
頭がフェイスガードのようなもので固定されていることもあり、急に不安になります

ここは深呼吸が大事。

目を軽く開けてみると、すぐ目の前には機械の内側が見えます。グレーのプラスチックの素材。

遠くの方では相変わらず「ずっちゃんずっちゃん…」というリズムが聞こえていますが、急にブブブーと大きな音がなり始めました。

耳栓はしていないので、耳を塞ぐことはできません。
金切り音のような耳障りな音ではないので、そんなにキツイことはありません。

ブブーの音は、15秒〜30秒ほど鳴り続けたでしょうか。
いったん音が止んで、しばらくすると、また違う音が鳴り始めます。

時間が経過するにつれて、肩が凝ってきました。緊張しているからだろうか。
肩をぐりぐり動かしたいのですが、それもできず、ちょっと気持ち悪い。

大きな音より、むしろ「20分動かないこと」の方がしんどかったですね。
日常生活の中で、20分動かずにいることってほとんどないですよね。

何回も深呼吸をして落ち着かせます。

ずっちゃんずっちゃん…
ブブーブブー!
ずっちゃんずっちゃん…
ブブーブブー!

何かのセッションかな?という気持ちになってきます。
遠くで聞こえているずっちゃんずっちゃんに意識を集中すると、ちょっと落ち着くので不思議です。

それにしても、「20分」がどのくらいの長さなのか分からず、結構不安になります。
途中で時間感覚が無くなってくるのです。

あとどのくらいで終わるのか、アナウンスがあると良いと思うのですがどうでしょう。
「10分の1が終わりました」などとアナウンスを入れてくれるだけで、精神的にだいぶ違うのだけど。

どのくらい時間が経ったかわかりませんが、遠くの方でドアがガチャンと開く音が聞こえて

「終わりです、お疲れ様でした」

ほっと一安心。

診察結果

その後、診察室へ。

撮影した脳の輪切りの写真や、血管の写真を見せてもらいました。
黒い画面の中で、3Dでぐりぐり動く血管モデルも出てきました。
これ、自分の脳の輪切りなんですよね。これは非常に興味深い。

「こうやって見る限りはどこにも問題はないですね。脳梗塞や血管の詰まりの予兆もないです。」

とのこと。おお、一安心。

結局、診断としてはやはり「閃輝暗点(せんきあんてん)」。

「症状を抑える薬もあるけどどうしますか?」とのこと。

「頻繁に発生するようだったら薬を飲んでみるのも良いと思います。起きても起こらなくても2ヶ月くらいは飲み続ける薬なんですけど」とのこと。ちょっと面倒。

症状が1ヶ月に2回くらい起こるようだったら、薬飲んで様子を見るのがよいとのこと。
僕の場合は、そこまで頻繁には起こらないので、薬なしで様子を見ることにしました。
頻繁に起こるようだったら、その薬をもらいに行くことにします。

また、先生からもらったアドバイスとしては、生活習慣は大事で、特に睡眠は大事とのこと。
・毎晩寝る時間をほぼ一定にする(0時ころまでに寝るのが望ましい)
・7時間以上は寝る

を意識して様子を見るのがよいとのこと。

最近僕は夜型になってしまい、2時くらいまで起きていることが多いので、これを機に改めた方がよいかなと思っています。

また、ストレスもあまりよくないようです。
あまり遅くまで仕事をしないなども意識してくださいとのこと。

まずは病院へ

というわけで、閃輝暗点ということはわかりましたが、脳に大きな問題があるわけではないタイプのものでした。

このような「閃輝暗点」の症状が起こる方、脳の中で何が起こっているかわからないので、自己判断をせずにまずは病院に行ってみることをオススメします。

MRIを含めて診療費は6,500円ほど。
脳に特に異常がない、と分かっていれば症状が起こってもそこまで不安になることもないと思います。

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