AEDは止まった心臓を動かすためではなかった。マンションの防災訓練でAED訓練を体験。

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住んでいるマンションで防災訓練がありました。

いつもであれば腰が重くて参加しないのだけど、配られた告知プリントを見ると「消防署によるAED訓練」という項目が記載されていました。

最近よく耳にするAEDですが、実際触ったことがなく一度は見てみたいと思っていたので参加することにしました。

結果としてこれは参加しておいて良かったです。
一度体験しておくのと、そうじゃないのとではいざというときの対処が確実に変わってくると感じました。

なぜAEDを使うのか

消防の方にAEDとは何なのかを分かりやすく解説していただきました。

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人が意識を失って倒れた場合、心臓がしばらくブルブルと痙攣した状態になっていることがあるとのこと。そのブルブルとしている状態を再度動かし始めるのに、AEDの電気ショックが有効とのことなのです。

完全に止まる前にAEDを使う必要があるため、とにかく時間が勝負とのこと。止まってしまってからでは意味がない。
AEDを使う理由は止まった心臓を蘇らせるのではなく、止まろうとしている心臓を再度動かすためだったのですね。

(下記のリンクに解説がありました。)
http://www.jhf.or.jp/aed/saido.html
http://aed.jaam.jp/about_aed.html

AEDの使用については、躊躇なく行ってくださいとのこと。
というのも、AEDは自動的に心電図を計測してくれる仕組みがあり、心臓が正常に動いている場合は電気が流れない仕組みになっています。なので、よくわからなくてもとりあえずはAEDを使ってくださいとのことでした。ふむふむ。

AEDは機械のフタを開けると自動音声でやり方を案内してくれます。その手順に従って操作すればよいのですが、やはり一度体験しておかないと実際に使う場面に出くわした時には、パニックになってしまうと思います(体験しても怪しい)。

胸骨圧迫の重要性

また大事なのは胸骨圧迫を行い続けること。いわゆる心臓マッサージです。

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呼吸がない場合、放置すると酸素が体に送られないため、脳に障害がでてしまう可能性が出てきます。マッサージにより血中に残っている酸素を強制的に流してあげることで、それを遅らせることができるとのこと。

具体的には体の中央、肋骨の間にある固い骨の部分を強くリズミカルに押し続けます。押す強さは体が5cm沈むくらい。これ、結構力が必要です

あまり強くやると骨が折れてしまわないか心配になりますが、胸骨は強い骨なので意外と大丈夫とのこと。

また回数は1分間に100回くらいとのこと。一人では到底ムリなので、助けを呼んで複数人で交代で行なうのがよいとのことです。

この心臓マッサージ、実際に体験させてもらいましたが、かなり力も必要で汗だくになりました。
体の力の入れ方のコツや、手の形、押すスピードなどもその場で教えてもらいました。

心臓マッサージの講習は、確か車の免許を取った時に救急講習を受けた記憶がありますが、それももう20年以上前の話。ほとんど忘れていたので、改めて勉強になりました。

AEDにしても心臓マッサージにしても、理屈が分かると理解が深まりますね。

AEDを使う流れ

AEDを使う流れ的としては、倒れている人を見つけたら近くの人に助けを求めAEDと救急車の手配をお願いし、胸骨圧迫を続けながらAEDの到着を待つ。

AEDが到着したら使用の判断は機械がやってくれるので、とにかく躊躇なくAEDを使うという流れになりそうです。

まとめ:参加してみて良かった

訓練の初めに座学で解説を聞いて分かった気になったのですが、その後の体験ではやはり思うように体が動きませんでした。一度体験してみるというのは思った以上に大事だなあと感じます。

自ら体験会などに出向くのが一番良いと思いますが、近くの自治体などで訓練の企画が行われるのであれば、いい機会だと思うので参加してみてはいかがでしょうか。

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